更新日:2021.03.29先週のチンパンジー⑨
先週のチンパンジー⑨
フクが出園してから1週間が経ちました。
その間の群れの様子をご紹介します。
フクが出園したことによる影響を一番感じていたのはやはりサチコ(母)とハル(妹)でした。
写真はシュート(動物が展示場と寝室を行き来する通路)から寝室にいるゴウを見ているところです。
サチコは写真の赤丸の所にいます。普段から穏やかな性格のため、ゴウに対しても問題なく接してくれるかと思いきや少し興奮気味です。
サチコには、アラレが群れになじめない頃、子どものフク・マリモと一緒にアラレを群れに引き入れてくれたように、ゴウが群れに入るための橋渡し役になってほしいなと思っているところです。
しかしゴウの来園当初はゴウに対して厳しい態度も見られましたが今では少し落ち着いたようです。
その一方でフクの妹のハルはサチコにべったりくっつくようになりました。
以前はフクの方がサチコにくっついている時間が長かったので、母親を独り占めできるという気持ちなのか、それともフクがいなくなり寂しい気持ちでいるのか.........
暗い表情に見えるときもあるので寂しいのかなと思ったりしています。
しかし、良い方向に変わってきている所もありハルがゴウに対して遊びに誘うような仕草をみせて、ゴウがそれに応える様子も見られました。子どもの存在はやはりすごいなと思い、ハルにもサチコと同じ様にゴウが群れ入りする橋渡し役になってくれることを期待します。
ゴウの様子はというと.........
来園当初は、他のチンパンジ―に対しても鳴き声やおびえる様子が見られましたが、今では環境に少しずつ慣れてきたようです。慣れてきた分、自分の主張が出てきたところもあり担当者が頭を抱える時もありますが、少しでもゴウにとって幸せな生活環境を模索していきたいと思います。
ちなみにフクはというと.........
かみね動物園の担当者の方と連絡をとったところ、少しずつ慣れてきているとのことです!
先日、群れのアルファオス(リーダー)に対してしっかりと挨拶ができたようなので群れ入りすることができるめどが立ってきたようです。フクも頑張っているようなので安心しました。
2年目飼育員 脇田