更新日:2021.09.04三色サイ?
更新日:2021.09.04
三色サイ?
夏になるとサシバエがクロサイの体にたかって血を吸います。中には飼育員を刺す不届き者もいるのでサイの痛みやストレスは身に染みて分かります。
サシバエ対策としては専用に開発された捕獲シートを使っていますが、もうひとつ、ハッカ油を塗る方法も採用しています。これは栃木県の家畜保健衛生所が考案した家畜用の防御方法です。
アキリ(メス)は元々ヒトに体をマッサージしてもらうのが好きなので、問題なくハッカ油を全身に塗ることができたのですが、ニル(オス)はそういった経験がないまま育って来たので、当初はお互いにこわごわ塗り・塗られていました。しかし、6年目にもなると「これを塗ってもらうとスースーするし、ハエがしばらく寄って来なくなるぞ」と分かってきたようで、最近は割とおとなしく塗らせてくれます。
ハッカ油を塗った直後はそこだけ体表面の色が濃くなります。今回塗った時は、前日にたっぷり泥浴びをして体の腹側が乾いた泥で薄茶色になっており、そこにハッカ油を塗ったので、(背中側から順に)元の体色→乾いた泥の色→ハッカ油で湿った泥の色、という三色の体になりました(^o^)
ハッカ油の効果は数日しか持ちませんが、気は心。足りない分はサイ自身が展示場で泥浴びをして補っています。
まさに「迷サイ(迷彩)」...なんちゃってw
苦労犀(クロサイ)担当 板橋正憲