更新日:2022.12.22トロロともちの同居③
トロロともちの同居③
ネズミじゃないよ!
ハイラックスだよ!
みなさん、こんにちは!
前回のブログ(トロロともちの同居②)ではもちの出産の準備からこがねが生まれるまでのお話をしました。
今回はこがねの寝室での様子をお伝えします!(*'ω'*)
【生まれたばかりで巣箱に隠れています。】
野生のケープハイラックスは150~170g前後で生まれてきますが、こがねは約300gと大きく生まれてきました。
【こがねの体重測定をしている様子】
体がまだまだ小さいので、バケツの中に入れて体重測定をしました。
はじめての経験なのに、とても落ち着いていました(*'ω'*)
体重測定を行っていましたが、こがねの体重がほとんど増えていないことに気づきました。
親子の様子を観察していると、もちは授乳を行ったり、こがねの後をついて回ったりと懸命に育児をしている様子でした。このことから、子育てするのに十分なミルクが出ていないのではないか、と考えられました。
そのため、もちの授乳に加えて、補助的に人工乳を与える、介ぞえ哺育を行うことにしました('ω')ノ
はじめは驚いてミルクを飲もうとしませんでしたが、横から口元へ少しずつミルクを入れ、自ら飲んでくれるのを辛抱強く待ちました。
それもあってか、こがねの体重が順調に増えていきました。
生後17日の朝、こがねが落下することを想定し、上に登れないように対策をしていましたが、高さ60㎝ある足場を登り、一番高い場所にもちと一緒にいました!
過去にズーラシアで生まれた子どもの中には、生まれたその日から高さ40㎝ある巣箱に登ったこともあるそうで、ケープハイラックスの子どもの運動能力の高さを物語っていますΣ(・ω・ノ)ノ!スゴイ!!
自力で登ることができるということは、こがねが落下するかもしれない。
そのことを考え、寝室の床にクッション材としてワラを敷きました。
この後、追加でワラを入れふっくらとさせました。
こがねが落下することはありませんでしたが、自分から高さ140㎝以上ある足場から飛び降りていることもあるので、意外と高さには馴れているのかも('ω')
今回も長くなりそうなのでここまでにしたいと思います(*'ω'*)
野生ではライオンやジャッカル、ブチハイエナ、ヒョウなどの天敵がおり、特に猛禽類のコシジロワシが好んでハイラックスを捕食すると言われています。
そのため野生のハイラックスは、1歳未満での死亡率が高いと言われています。
生まれたときからの運動能力は、厳しい野生で生きるための術なのかもしれませんね。
次回はこがねが展示場に出るところをお話したいと思います!(*'ω'*)
【飼育展示係 矢向】