更新日:2023.12.23イネの原種
更新日:2023.12.23
イネの原種
今年も『こめ展』開催中です。
今回も横浜市八聖殿郷土資料館より農具展示のご協力を賜りました。
さて、
今、こども植物園で栽培した"野生のイネ"を展示しています。
原種のイネの展示はそうそう無いと思いますので、ご興味のある方はこの機会に是非。
なぜこの時期に穂があがるのか?おそらくこちらの原種は短日性が強いためだと思われます。原種のイネには、今日、日本で栽培されてる改良品種とは違い、イネ科の植物の特徴の、実を包む殻についている細いヒゲである"禾(ノギ)"もちゃんとあります。
そして、野生のイネは、本来、種をばら撒くために種子を落とす脱粒性(だつりゅうせい)という性質をもっていますが、品種改良を重ね、今日では収穫量を増やすために種子を落とすことなく、収穫時には首を垂れる稲穂をつけるイネが誕生しました。人間がわずかな性質の個体を見つけては交配し、落ちた粒を拾わずに収穫できるイネを誕生させたのです。人間恐るべしです。
素朴で野生的な姿から首を垂れるほどたわわに実るイネへと変化したなんて、とてもロマンを感じますね。
ところで「五穀豊穣」の五穀って、ご存じでしょうか?
ムギ、ヒエ、イネ、キビ、アワ の五つ。
日本人が古来より食べてきた穀物です。
こめに関するこんなことわざもあります。
天候に左右されるコメの栽培が、今よりずっと大変だった時代のことわざです。
ご飯を食べられることにあらためて感謝しなければいけませんね。
展示は来年1月14日(日)までです。