更新日:2024.01.14この動物はどこから? その1
この動物はどこから? その1
つい最近健康診断だった私。獣医は放射線やら有機溶媒やらを扱うので、
ありがたいことに健康診断項目が充実しています。
そのため血液もたっぷり採られました...。
大人になると受けることの多い採血。人はたいてい腕から採りますよね?
では動物ってどこから採血するかご存じですか??
犬や猫を飼われてて動物病院に行ったことがある方は、動物の採血を見たことがあるかもしれません。
犬だと前脚か後脚外側から、猫は後脚内側(内股)か犬と同じく前脚から採血することが多いと思います。
たくさん採血する時は首の静脈からってことも。
ではでは、動物園の動物は??
麻酔をかければ犬猫と同じ血管など色々な血管から採血でき選択肢は増えるのですが、
保定下やトレーニング下で採血することもしばしば。
その時には動物の種類や保定方法や、トレーニング方法によって採血部位は変わってきます。
少し前に大学の同級生で今は街の動物病院勤務の友人に会った時、
動物園での採血話をしたら現役街の獣医さんでもへぇ~って言ってたので、
知らない方も多いはず!!
というわけで、前置きが長くなりましたが、
これから数回に分けて野毛山動物園で採血してる動物の採血部位を紹介していこうと思います!
まずはご紹介するのはホンドタヌキ。どこから採血するでしょうか??
答えは犬と同じく、前脚や後脚外側から採血をすることが多いです。
ホンドタヌキはイヌ科ですし、そうだろうな~と思った方も多いはず。
先日ホンドタヌキのヒフミの健康診断を行った時の写真です。
今回は後脚の外側伏在静脈という後ろ足の外側にある血管から採血しました。
写真では動物の体が全て出てないので分かりづらいですが、やはり針を刺す時は痛く暴れる可能性があるので、
タモ網で体をしっかり覆い、我々も噛まれないようにしっかり保定し、脚だけ出して採血します。
針を刺されるのはヒフミも嫌ではあっただろうけど、少しの間我慢してもらい採血終了。
無事健康診断を終えました。
長くなってきたので今回はこの辺で。
次回はネコ科のこの動物に登場してもらいましょう。
どこから採血するでしょう?ネコと同じところから??
度々話題にしてるので知ってる方も多いかもしれませんが...
想像しながら次回のブログをお待ちいただけると嬉しいです!
(飼育展示係 百武)