更新日:2018.11.15ヨザルのブラッド君が29歳になりました
ヨザルのブラッド君が29歳になりました
少し報告が遅くなってしまいましたが、去る10月24日、夜行獣舎で暮らすヨザルのブラッド君が、29歳の誕生日を迎えました。
という事で今回は誕生日記念?に、ブラッド君について紹介したいと思います。
こちらがヨザルのブラッド君。
ヨザルの飼育下での寿命は、約15~20年と言われています。
なので、1989年に野毛山動物園で生まれ、今年で29歳になったブラッド君は、かなり高齢のヨザルなのです!
ブラッド君の一日は、飼育係との「おはよー」の挨拶から始まります。
しかし飼育係が最初の見回りに行く朝8時半過ぎは、昼夜逆転展示を行っている夜行獣舎はまだ明るい昼間の時間帯。
夜行性のブラッド君はお気に入りの巣箱の上で、飼育係が声をかけてもまだ夢の中です。
動物園が開園時間を迎えるころ、夜行獣舎も夜の時間帯に。
するとブラッド君の活動も本格的に始まります。
一日の大半は、高齢とは思えない身軽さで止まり木の中を飛び回ったり、お気に入の巣箱の上で休憩したり、思い思いに過ごしています。
ブラッド君のお食事タイムは1日3回。
野生下のヨザルは果実や木の葉、昆虫などを食べています。
動物園では、果物や野菜、食パンに大豆、ペレット、コオロギ、ヒマワリの種、スダジイの枝など、バリエーション豊かな内容を与えています。
高齢のブラッド君ですが、食欲はまだまだ旺盛。
餌を持って来た飼育係を目ざとく見つけると、観覧通路のガラスにべたーっと張り付いて、「早くちょうだい」と催促してきます。
ブラッド君が最も楽しみにしているお食事タイム。果物や野菜、食パンは瞬く間に食べてしまうのですが、大豆やコオロギ、ヒマワリの種はあまり好みでないらしく、最後まで残っている時も。
性格は、何か気になることがあるとすぐにお腹を壊してしまうような繊細な一面もありますが、一方で飼育係から手渡しで餌を食べてくれるなど、人懐っこい面も持っています。
今年は夜行獣舎のエアコン交換工事があり、一時的に別の場所で過ごすことになりました。
高齢なので捕獲や移動のストレスで体調を崩さないか心配したのですが、移動先でもご飯を食べ、特に体調を崩すこともなく、さすがの大物ぶり?を見せてくれました。
生まれてから29年間、野毛山動物園の歴史を見続けてきたブラッド君。
これからも健康管理に努め、少しでも元気に長生きしてもらえたらと思います。
(飼育展示係 伊原)