更新日:2020.07.03バードケージメンバー交替(オカヨシガモ登場の巻)
更新日:2020.07.03
バードケージメンバー交替(オカヨシガモ登場の巻)
野毛山動物園では保護された傷ついた鳥類や哺乳類を治療し野生に戻す事業を行っています。中には、翼を痛め飛べなくなり、野生に戻れない鳥もいます。
今回紹介するオカヨシガモの雄もそのひとり(一羽)。
2020年3月26に港北区でルアーのついた釣り糸が翼に絡み、泳げなくなっているところを保護されました。
これが絡まっていたルアー。釣り針もついていて、痛そうですね。
釣り糸が強く絡まったのか、右肩が脱臼していました。
園内の動物病院で治療しましたが、飛べるようにはなりませんでした。
健康状態は問題ないのに、野生復帰はできません。
そこで、バードケージで飼育展示できないかというオファーがきたのです。
バードケージに放してみると、しばらく呆然としていました。
が、広いプールでひとしきり水浴びをすると、すこし落ち着いたようです。
熱心に羽繕いを始めました。やがてそばにあった餌にも気づき食べていました。
野生の鳥がこんなに早く飼育環境に慣れるのは珍しいことです!
他の鳥たちに攻撃されることもすることもありません。
落ち着いている様子は、前からバードケージにいるカモたちのようです!
しばらくすると、以前から飼育しているオナガガモの雌が、何となくそばにいるようになりました(写真上がオナガガモの雌、下がオカヨシガモの雄)。
自分と似たサイズ感や羽根の模様に親近感がわいたのでしょうか?
そういえば、このオナガガモもかつて保護された個体だとか。
種類はちょっと違うけれど、お互い野生には戻れなかったもの同士、
バードケージを終の住み処として、穏やかな生活を送って欲しいですね。
(飼育展示係 尾崎)