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【しましま便り&...】変わっていくこと、変わらないことの写真

更新日:2024.07.07【しましま便り&...】変わっていくこと、変わらないこと

更新日:2024.07.07

【しましま便り&...】変わっていくこと、変わらないこと

世界キリンの日のいろいろで、グレビーシマウマたちの情報発信が滞ってしまい、申し訳ありません...

グレビーシマウマたちは、変わらずに元気です!

①リラックスラッキー.jpg

(砂浴び後にリラックスしているラッキー)
いやいや、変わらず...ではないですね。

「ココロ」がひとつ歳を重ね、7歳になりました!

②7歳になったココロ.jpg

出会ったのは2歳の時、いしかわ動物園からやってきました。

③来園当初のココロ.jpg

(来園して、小展示場に出る練習中の「ココロ(2歳)」)

「ココロ」、7歳になっても展示場を爆走して、「ラッキー」からダダ漏れな愛を注いでもらい、「リアン」の成長を感じながら、健康に過ごしてね。

そして、もうひとつ。
④リアンとココロ.jpg
「リアン」ですが、順調に大人への階段を上がっています。オスの性成熟が4歳程度と言われており、まだ性成熟ではありませんが、「ココロ」の発情に反応を示すようになってきました。そのため、「ココロ」が発情の間は親子分離を始めています。※「ココロ」の発情周期は約20〜21日、発情期間は5日程度です。
⑤いつも一緒.jpg
野生ではオスの子は3歳くらいまで母親と過ごすそうで、母親から仲間とのコミュニケーションの取り方などを学んでいくのだと思います。その間には、他の大人オスから追われ、母から離れる機会も増え、自立する準備を重ねていくのではないでしょうか。「リアン」はこの親子分離の機会を利用しながら、「ココロ」と離れていても大丈夫だと思える気持ちを育てていきたいと思っています。

この前段階として、ハズバンダリートレーニングの時間を利用して、「ココロ」と離れることがあるんだよという経験を繰り返し、さらに給餌の時など一時的な親子分離も練習してきました。

⑥トレーニング中のリアン.jpg

(ターゲットトレーニング中の「リアン」)

そうして迎えた親子分離の日ですが、いつまでも開かない扉に、「リアン」は不安でいっぱいそうで、こちらが胸を締め付けられる思いでした...。

⑦まったりココロ.jpg

(寝ながら採食する「ココロ」と隣の部屋から見つめる「リアン」)

「ココロ」はというと、あまり気にせずに過ごしており、グレビーシマウマらしいなぁと感じるとともに、「リアン」が幼い頃だったら、すっ飛んできただろうなぁと思い、「ココロ」も「リアン」の成長を感じているのかもしれませんね。

⑧生まれたばかりのリアンを守るココロ.jpg
(「リアン」が小さな頃は常にそばを離れなかった「ココロ」)
しかし、母子分離を行う上で、不安そうな「リアン」がどうしたら落ち着くか、安全か、などを考えなければなりません。期間中は、試行錯誤を毎日、毎月重ねてきましたが、最近では、落ち着くまでの時間が早くなり、気持ちの変化も感じられるようになりました。


他園館でも長い期間を母親と過ごした子の方が、完全に親離れした際に落ち着いていたと伺っています。「リアン」も心の成長を見守りながら、いつか来る自立の日の準備を重ねていきたいと思っています。

また、父「ラッキー」との様子も変化が見られるようになりました。今までは鼻先を合わせて挨拶したりしていましたが、2頭で柵越しに口を開き合って、まさに口喧嘩といった様子も。「ラッキー」も「リアン」がオスとして成長を始めたことを感じているんでしょうか?

⑨厳しくも優しいココロ.jpg
安全な場所で、「リアン」と離れることには余裕を見せる「ココロ」でしたが、「リアン」が「ラッキー」と口喧嘩?を始めると、「ココロ」はすっ飛んできて、「リアン」を「ラッキー」から引き離す様子も見られました。この辺りは、まだまだ子ども扱いのようですね。

これからも変わりゆく、グレビー一家の様子を見守ってください!


そして、最後に...シマウマのお話ではなく、担当者でもありませんが...インドライオンの「ラージャー」と応援していただいた皆様への感謝を伝えさせてください。

「ラージャー」とは、ズーラシアの広報担当として誕生の記者発表や取材対応などを通じて出会いました。

⑩生後1か月のラージャー.jpg

(生後1ヵ月の「ラージャー」、ズーラシアを去る前にご挨拶させてくれたね)

その後、野毛山では「ラージャー」の来園によって飼育担当班のメンバーとして再会し、代々番でお相手してもらいました。そして、ここ最近は、「ラージャー」のためにできることを全職員で模索する中で、飼育係として「いのち」への責任を改めて考える機会を与えてくれました。

 

「ラージャー」が少しでも落ち着いて過ごせるように、入口案内所で団体さまに観覧についてのお願いを配布したり、簾をかけたり...飼育方法や治療方法についても、誰もがそれぞれの立場で、いや、立場を超えて何度も何度も話し合い、アイデアを出し合ってきました。

「ラージャー」、お疲れさま。私たちを飼育係に育ててくれて、ありがとう。「ラージャー」からもらったものを大切に、もっと良い飼育係になれるように頑張るね。ゆっくり休んでね、またね。本当にありがとう。

そして、16年に渡り、「ラージャー」を愛していただいた皆さま。本当にたくさんの愛をありがとうございました。星になった野毛山の王子が皆さんの思い出の中で変わらずに生き続けてくれますように。

(キリン舎に向かう途中、外周から「ラージャー」の展示場を見上げる癖はまだまだ抜けそうにない 落合)