更新日:2020.11.03大空へ
更新日:2020.11.03
大空へ
トビと聞くと、江の島などで人の手から食べものをかっさらっていくイメージが強いかと思いますが、ひとたび捕まってしまうと、死んだふりをしているかのように、身じろぎしなくなることが多いのです。
先日、市内の三渓園で保護されてきたトビもそのような感じで、人が近付いても飛んでいかないということでやってきました。
少々体重が軽く、弱っているのかと思われましたが、つけた餌はすぐに食べ、翼などにも問題ないため、しばらく養生すれば放野できるかと、病院の中では広めの小間で飼育することにしました。
次第に小間の中でバサバサと飛ぶ様子も見られ、元気になってきたようでした。
元気に動き回るようになり、逆にケガをしたり、羽を傷めてしまったりしては元も子もありません。
そこで放野することにしました。
トビは比較的海の近くに生息していることが多いため、保護された三渓園に近い場所で放野することにしました。
さらに、地上から放すよりも、高い場所から風に乗ってもらったほうがよいだろうと、高台のある場所を選びました。
段ボール箱に入れたトビを持って、階段を上ります。
さあ着きました。
いざ、大空へ!
風に乗って、上空へ!
あっという間に飛んで見えなくなっていきました。
放野した側からすると、めでたし、めでたしとなりますが、これからあのトビは厳しい自然の中で生きていかねばなりません。
その行く末は神のみぞ知る、といったところでしょうか。Good Luck!
(飼育展示係 小野)