更新日:2021.06.11「ココロ」と「ラッキー」のキセキ
「ココロ」と「ラッキー」のキセキ
突然ですが、グレビーシマウマの「ココロ」と「ラッキー」の軌跡を振り返っても良いですか?
2020年3月に「ココロ」がいしかわ動物園からやってきて...
2020年11月に「ラッキー」が盛岡市動物公園からやってきて...
12月から一緒に過ごす練習を始めた2頭。
そばにいたり、離れたり、小競り合いがあったりと...
2頭の成長とともに変化する様子に一喜一憂してきました(飼育係たるもの一喜一憂している場合ではないかもしれませんが、感情がだだ漏れしてしまう担当者)。
そんな2頭が担当者の感情をまたも大きく揺さぶってくれました!!
6月5日、そろそろ「ココロ」の発情予定日。
同居を開始した直後から、「ラッキー」が「ココロ」を追いかけ始め、やっぱり発情かな~と思って行動観察をしていたところ...2頭の関係がまたも進展しました。
初めて交尾態勢を取ることができました!
グレビーシマウマはオスが縄張りの中に発情したメスがいると追い回した後に交尾を行います。これまで「ラッキー」は追い回すことはあっても交尾態勢になることはありませんでした。
この日は2頭で鳴きながら何度も交尾態勢を取りましたが、交尾とはなりませんでした。2頭とも初めてのこと、うまくいかなくて当たり前です。
6月6日も発情は続き、交尾態勢もスムーズに取れるようになりました。グレビーシマウマの性成熟はメスが3歳、オスが4歳程度と言われています。「ラッキー」は睾丸が下がり始めた後から機会があれば精子の有無も調べていましたが、この日の午前にはまだ確認できませんでした。
でも、「2頭の相性が良くて、本当に良かった。これまで通り2頭のペースで関係を築いていいよ」と思っていたところ...午後に初めての交尾が成功しました!!!
そして...念のためと...
午後の交尾後にも精子の有無を調べてみたら...初めて確認されました!!!!(飼育下では2歳半で性成熟した例もあるので、「ラッキー」も性成熟は早そうです)
「ココロ」は発情のピークが過ぎたのか翌日からは許容はするものの拒否する様子も目立つようになりました。
発情のピーク後は、メスが許容せずに拒否することが増える一方で、まだ交尾に持ち込みたいオスによる追い回しが続きますので、2頭が怪我をしないよう同居をお休みしました。
この数日間、2頭の成長をまたひとつ感じ、驚きと喜び、感謝といろいろな感情でいっぱいになりました。
ふるさとを離れてもなお、応援が届く2頭の成長をこのように伝えられることはとても嬉しいです。これからも2頭を温かく見守ってください。
(飼育展示係 落合)