更新日:2022.05.03とうとうこの時が・・・
更新日:2022.05.03
とうとうこの時が・・・
4月26日、ハクビシンのチュウが遠いところへと旅立ちました。
チュウ(メス)は、2001年5月7日、母親と共に保護された
3頭の子どものうちの1頭です。
のちにダイ(オス)、チュウ、ショウ(メス)と名付けられた3頭は
野毛山動物園で暮らすことになります。
成長するにつれ2頭のメスは威嚇し合うようになり
チュウは1頭で過ごすようになりました。
そしてダイ、ショウと相次いで18歳で亡くなり
横浜市の動物園で、たった1頭のハクビシンとして頑張ってきました。
昨年の夏までは食欲旺盛でよく動いていたのですが
涼しくなるにつれ、屋内の寝室ではなく
展示場の箱の中で過ごすことが多くなりました。
そして冬になると・・・
このように前面にアクリル板を張った箱の中から
出てくることはほとんどなくなりました。
この箱の中にいるチュウをご覧になった方は大勢いらっしゃると思います。
そのうち採食後や動いた後、苦しそうに呼吸をする様子が見られたため
入院させて様子を見ることにしたのです。
死因は"呼吸不全"ということでした。
栄養状態は良好、ということで食いしん坊ぶりは健在だったようです。
21歳目前だっただけに残念です。もしかしたらちょうど誕生日だったかもしれません。
ハクビシンの寿命は、野生では10年、飼育下では15~20年と言われています。
野毛山動物園での一生は彼女にとって幸せだったかどうかはわかりませんが
隠れた人気者だったことは確かです。
長い間ありがとうございました。
空っぽのハクビシンの展示場や寝室、寂しい限りです。
(飼育展示係 田島)