更新日:2023.03.10カワウのリハビリ日記②
カワウのリハビリ日記②
前回のお話はカワウが保護されてから、徐々に立てるようになったところまででした。
今回はその続きを紹介します。
立つことができるようになったため、10月頃には次の段階として歩く練習をしていきました。
自力で歩こうという意思はあったので、
少し離れたところからエサを差し出して、こちらに歩いて来るように慣らしていきました。
そうすることによって、足の使い方や歩く感覚をつかんでいけるかもしれないと思ったからです。
また、ケージの中などにずっと入れたままではなく、時々室内などに出してお散歩をさせました。
徐々に歩くことに慣れていき、室内に出すと、
あらゆるところに自分で探検しに行くようになりました。
とある日の朝、いつものようにケージから出したところ、
翼を勢いよくバサバサと羽ばたかせていました。
そして、羽ばたきながら歩く姿も見られました。
11月中旬頃には、羽ばたきながら走ることもできるようになっていました!
自ら飛ぶ練習をしていたみたいです。
数日後には、羽ばたき+走る+ジャンプをするようになっていました!
自分から室内の端に行き、端から端へと飛ぶ練習もしていました。
どんどん本来の姿に近づいていきました。
また、飛ぶときに必要な尾羽が擦れて短くなってしまったため、
これ以上擦れないように止まり木に止まる練習をおこなうことにしました。
はじめは止まり木を警戒してほとんど近づきませんでした。
試しにカワウがよく通る場所などに置いてみたところ、何度か止まっている姿を見ることができました。
止まれることがわかったため、しばらく試していきました。
12月以降は止まり木に止まって、日中過ごしていることが増えていき、
少し高さがあるものにも止まれるようになっていきました。
1月には、今までエサを手差しやそのまま下に置いて与えていたのを、
試しにプールなどの水の中に魚を入れてみたところ、顔を入れて食べることができました。
その後も同様に与えていき、水の中から魚をとることに慣れていきました。
そして、止まり木などの効果があって足の筋力もついてきたのか、
止まり木から止まり木へジャンプしていけるようになっていました。
徐々に本来のカワウの姿を取り戻しつつあり、現在も元気にリハビリ中です。
(カワウのリハビリ経過に日々感動している傷病担当より)