更新日:2017.09.06小さな赤ちゃん
更新日:2017.09.06
小さな赤ちゃん
6月の終わり頃に、アブラコウモリの赤ちゃんが保護されてやってきました。
ガスの給湯器を取り外した際に、給湯器の内部にいたそうです。取り外し後、数日たってからの持ち込みだったこともあり、弱っている様子でした。
持ち込まれた時の体重は2gで、まだ毛も生えておらず、目も開いていません・・・。
保護当初は、孵卵器(鳥の卵を孵化させるための機械)にフゴ(鳥の巣のようなかご)を入れ、一定の温度を保ちながら、子犬用のミルクを1mlシリンジで1日5回ほど飲ませて育てました。
(背中側から見た姿)
皮膚がうすいこともあり、ミルクを飲ませた後は、胃の中のミルクがお腹から透けて見えます。たくさん飲むと、背中のほうからもミルクが見えます。
(腹側から見た姿)
飼育途中、部分的に毛が薄くなってしまい、このまま毛が生えないのでは・・・?と心配した時期もありました。
通気をよくしたり、毎日薬を塗ったりしていると、再び毛が生えてきて一安心。
ミルワームの中身を絞り出して与えると、モリモリ食べます。
8月中旬頃には、体重は5gほどになり、夜間には自分でも餌を食べられるようになってきました。8月末からは飛行訓練のため、蚊帳の中で飼育中ですが、まだうまく飛ぶことができません。
コウモリの餌となる虫がたくさん飛んでいるうちに、野生に戻したいと思っています。早くちゃんと飛べるようになってね。
(飼育展示係 五十嵐)