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おさかな保育園その3 メダカ編の写真

更新日:2018.09.15おさかな保育園その3 メダカ編

更新日:2018.09.15

おさかな保育園その3 メダカ編

おさかな保育園も最終回。
最後に紹介するのは、童謡「メダカの学校」でお馴染みのメダカです。

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昔から日本人にとって、メダカはとても身近な淡水魚でしたが、近年、開発や護岸工事による生息地の減少でその数が激減し、今や絶滅を危惧される魚になってしまった事を、皆さんはご存じでしょうか?
神奈川県のレッドリストではIA類(ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種)に指定されています。

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日本に生息するミナミメダカの中で、さらにDNA鑑定によって古くから横浜在来と確認されているメダカを、横浜メダカと総称しています。野毛山動物園では、3系統残っている横浜メダカのうち大池メダカといわれる系統を、横浜メダカを保護している「横浜メダカの会」から寄贈していただき、飼育・繁殖に取り組んでいます。

さて、メダカなんて勝手に増えるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、これがひと手間かかるのです。

メダカは産卵後しばらくの間、卵をお腹にぶら下げて泳いでいるのですが、狭い水槽の中では、お腹の卵や水草に産み付けられた卵を、親メダカたちがすぐに食べてしまいます。
よってメダカを増やすには、まず卵を親メダカから離す必要があります。

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メダカの産卵は明け方に行われることが多く、昼頃までには卵が親メダカに食べられてしまうので、朝一で水槽を確認し、卵をお腹にぶら下げている個体を発見したら、すぐに網ですくい取ります。

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そして濡らした手で優しくメダカをつかみ、卵だけをつまみとります。

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メダカの卵は丈夫なので、指でつまんだだけでは潰れません。
しかし無精卵の場合は、指でつまむと潰れます。
無精卵はメダカの卵の最大の敵となる水カビが発生する原因となり、一緒に入れておくと有精卵まで水カビにやられてしまうので、指でつまみながら感触を確認し、無精卵と分かった場合はこの時点で廃棄します。

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またメダカの卵は粘性の糸のようなもので繋がっているのですが、この糸も水カビ伝染の原因になる場合があるので、卵を糸から一つ一つ取り分け、水草に付着させます。

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そして卵を付着させた水草を、親とは別の孵化・育成用水槽に浮かべておきます。
この間も、水カビが発生した卵は発見次第、すぐに除去します。
すると、孵化日数は水温によって変動するのですが、冷房が入っている当園のタナゴ舎(室温20~23℃、水温21~22℃)では、大体15日前後で稚魚が孵化します。

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こちらが孵化したメダカの稚魚。全長は3mmほどしかありません。
餌はホトケドジョウの稚魚と同じく、孵化したてのブラインシュリンプ(エビなど甲殻類の仲間)を与えて育成しています。

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現在では全長1.5㎝~2㎝ほどの、親メダカをそのまま小さくしたような稚魚も増え、元気に育成用水槽の中を泳ぎ回っています。

これまでミヤコタナゴ・ホトケドジョウ・メダカの稚魚について紹介してきました。
すでにご覧いただけるミヤコタナゴの稚魚に加え、ホトケドジョウ・メダカの稚魚たちも近々展示を始めようと考えていますので、お楽しみに!

(飼育展示係 伊原)