更新日:2019.01.14
動物とゴミとにおいと
1月のある日、獣舎を掃除していてふと感じたことです。
※はじめに書いておきますが、僕はゴミフェチでも匂いフェチでもありません。
僕はキリンの主担当ではありませんが、週に何度かキリンの世話に入ります。
今の時期だと、保温のため床材を多く入れているので、一日にこれぐらいの量のゴミがでます。あとは、キリンが食べ終わったあとの枝のゴミも多く出ます。
そして僕が、普段世話をしている爬虫類館です。
カメやらワニやらヘビやらトカゲやらがごちゃっといますが、大体一日にでるゴミの量はこのバケツ1杯分ぐらいです。
動物種により、一日に出るゴミの量は異なりますがそれを片づけるのが飼育係の仕事です。
掃除をしていると、匂いが制服に移ったり、ゴミの量が多くて掃除が大変だなと感じる時がしばしあります。急いでる時に限って派手に寝部屋を動物が汚している。なんてこともよくあります。
しかし、動物舎からゴミや匂いが無くなる、または少なくなる時がまれにあります。
それは、飼育動物の減数です。
僕だけかもしれませんが、しばらくの間は個体がそこで生活しておらず、ゴミが出ることもないのに、獣舎に入ると個体の匂いを生活していた時よりも強く感じる時があります。
毎朝の挨拶をしてもそこに誰もいませんが、匂いだけがする違和感に始めは困惑します。ただ、時間の経過や他の個体の搬入によってその匂いは次第に薄れていきます。
新しい個体がきて、以前の個体がお気に入りだったところで休息している姿をみると重なるところはありますが、もうこの獣舎は新しい個体の匂いに染まっています。
もうあの個体の匂いを嗅ぐことはないんだなと思った1月のある日の出来事でした。
飼育展示係 大滝