更新日:2020.08.11世界ライオンの日~World Lion Day~
世界ライオンの日~World Lion Day~
8月10日は世界ライオンの日。
南アフリカのAfrican Parksという団体により2013年に制定されました。
野毛山動物園のラージャーは
インドライオンという亜種。
英名:Asian LionあるいはAsiatic Lion
学名:Panthera leo persica
日本ではインドライオンと呼ばれていますが英語ではアジアのライオン。
学名ではペルシャのライオンということになるのでしょうか。
では何故インドライオンか。
それは1世紀位前に20頭以下にまで数を減らし
現在はインドのグジャラート州の
ギル野生動物森林保護区にのみ生息するから、ということなのでしょう。
以前はインドから中東アジアまで生息していたようです。
当然絶滅危惧種(EN)となります。
インドライオン?初めて知ったという方も、
ライオンがアフリカ大陸に生息する動物だ、ということはご存じだと思います。
テレビなどでおなじみの"百獣の王"アフリカのライオンも、実は絶滅危惧種(VU)。
今ではアフリカ大陸に2万頭くらいしかいない、とも言われています。
すでに絶滅してしまった地域も。
そんな訳で「世界ライオンの日」を設けて
このままでは地球上からいなくなってしまうであろうライオンに
関心を持ってもらおうという日なのです。
当園では"大人の事情"で8月10日ではなく9日に
こっそり行いました。
主役のラージャーには丸鶏のプレゼント。
箱を壊すことなく丸鶏だけをゲット。
あっという間に食べ終え「もっと食べたい」と
あっかんべーのラージャー。
仕方なく別の場所に置いてあった
ハツと鶏肉を食べ・・・
まだ探し回るラージャー。
そして・・・
「もうないなら暑いから部屋に帰る」と扉の前にきてもうアピール。
展示場に置かれた段ボール箱はきれいなまま。
以前は中身が入ったまま段ボール箱を咥え、振り回し
ぐちゃぐちゃにしていたのに・・・
大人になったのか冷静なラージャー。
ちょっと寂しい気がします。
さて・・・
保護によりギル野生動物森林保護区では
600頭近くまで頭数が増えてきたインドライオン。
しかし増えた故の近隣住民との軋轢、病気の蔓延をどう防ぐか、
また別の生息地の確保など、新たな問題が山積のようです。
来年はライオンについて、大勢の来園者の方にお話しできるようになっている、
と願いつつ
また密猟やトロフィーハンティングなどで命を落とすライオンが
いなくなることを祈りたいと思います。
近年トラの日、レッサーパンダの日、チンパンジーの日、キリンの日などの
動物の日がとても多くなってきたように感じます。
それだけ地球上の多くの動物、生き物たちが絶滅に向かっている、
ということなのでしょうか。
そしてその原因は・・・
(Imagine 田島)