更新日:2023.10.26遊水池の環境保全 〜協働の力〜
更新日:2023.10.26
遊水池の環境保全 〜協働の力〜
10月中旬、ズーラシアに隣接した遊水池の環境保全活動を行いました。
この遊水池では、キイトトンボやアオイトトンボ、ハラビロトンボなど神奈川県内では少なくなってしまった種を中心に20種以上のトンボが確認されています。
そしてこの遊水池は、ズーラシア園内の自然環境ともネットワークを組んでいるので、園内の生きものを保全する上でも非常に大切な場所になっています。
ただし近年、ヒメガマの著しい繁茂、堆積による乾燥化などがみられていました。
そのため、トンボを中心とした水辺保全の専門家のアドバイスを受けながら、横浜市の関連部署の職員やズーラシア職員、金沢動物園職員などで環境保全活動を実施しました。
さて、これが実施後の状況です。
一見あまりきれいには見えないと思いますが、水位や植物の刈り残しなど多様な環境をデザインすることが大切です。
専門家の方からも「きれいにしすぎない、刈りすぎない、掘りすぎない」というアドバイスをいただきました。
翌日、泥上げをしたところは水が浸み出していました。
これも流入部から直接水が入るのではなく、一度土を通して浸み出した水が溜まるように工夫されています。
このように、人間以外の生きもの、特に環境適応能力の低い生きものを中心に環境を考えると、これまでの整いすぎた「キレイ」の価値観を変えることがとても大切だと感じます。
今後も地域で普通に見られる生きものが希少種になってしまわないように、協働の力で環境保全を進めていきたいと思います。
地域の生きもの保全P