更新日:2020.11.24今日の野菊
更新日:2020.11.24
今日の野菊
菊花展はおかげ様で、終了いたしました。お越し下さった皆様誠にありがとうございました。
引き続き、野生のキクの鉢植えの展示をしています。
ー今日の野菊ー
「ノジギク (野路菊)Chrysanthemum japonense 」
分布:瀬戸内海沿岸地域、四国、九州の太平洋岸
植物学者・牧野富太郎が、高知県の仁淀川沿いの野路で見つけ命名したのは、有名な話です。シマカンギク(島寒菊)とともに西日本を代表する野生のキクといえるでしょう。自生の無い関東では純血のノジギクを目にする機会は、とても少ないと思います。
おおまかには、瀬戸内海岸と太平洋岸に自生が分かれますが、瀬戸内海に自生するものより、潮風の強い太平洋岸のもののほうが、がっちりしている傾向にあります。特に、外洋に面した足摺岬などに自生する集団は、葉に厚みがあり
葉裏にも毛が多く、大袈裟に言えば多肉植物のような植物体で、変種の「アシズリノジギク(足摺野路菊)var. ashizuriense」として分類されています。↓
葉裏が白く、表からみると白く縁取られているように見えます。自生地では12月を過ぎても咲いているようです。ノジギクは、キク属のなかでも舌状花弁の白さが際立っていて、遠目で群生している様子を見た時、清々しささえも感じてしまいますね。(個人の感想です。)
こちら↓は、「キバナノジギク(黄花野路菊)」と呼ばれる個体。
総苞など、見た感じ、純粋なノジギクではないような気がします。