更新日:2022.02.05サンペイの "For whom the bell tolls"
更新日:2022.02.05
サンペイの "For whom the bell tolls"
ツキノワグマのエンリッチメントツールとして神社の本坪鈴に見立てたフィーダーを用意したのは既にアップした通りですが、お誕生日イベントでのにぎやかしとして使うために、フィーダーに鈴をつけました。
つけた鈴は、クマよけ用のクマ鈴です。
音が大きく鳴れば何でも良かったのですが、商品に「クマが嫌がるほどに遠くまで聞こえる鈴」という触れ込みだったので、音の強度を優先して、あえてクマ鈴をぶら下げてみました。
イベント当日はサンペイも鈴の音を嫌がることなく見事に鳴らしてみせて、お客様の感動を呼びました。
イベント終了後、その鈴を遊び道具として使ってくれたらとの想いでそのままにしておいたのですが、日を追うごとにサンペイの使い方が徐々に発展していくのが観察されました。
まさかと思うのですが、聞いている方としては、どことなく飼育員に対してアピールするための呼び鈴として使っているような節があるんです。
飼育員が展示場を通りかかる時にチャリン。
飼育員が寝室の掃除中に、早く終わらせることを促すようにチャリンチャリン。
飼育員が餌の準備をしている最中にチャリンチャリンチャリン。
餌が落ちてこない空のフィーダーにも関わらず鈴を鳴らすようになりました。
クマ鈴が野外のクマよけ対策として効果的だということを否定する話ではありません。飼育下で身に着けた野生ではあり得ないエピソードをご紹介したに過ぎませんので、悪しからず。
(飼育展示係 川崎立太)