更新日:2021.02.14ラージャー、13歳になりました
更新日:2021.02.14
ラージャー、13歳になりました
2008年2月11日。
2月らしいどんよりした曇の日だったと記憶しています。
インドライオンのヨハンとウーマに、2頭の子が生まれました。
ズーラシアでのインドライオンの繁殖は8年ぶりの事でした。
ところが1頭はすでに死亡、もう1頭も体が冷たくなっていました。
母親のウーマは久しぶりの出産、季節は冬ということで
私たち飼育係が育てることにしました。
体重1,200gの、小さなオスの子の人工哺育が始まりました。
お湯で体を温めたあと、
ヒト用の哺育器に段ボール箱を入れて様子をみていると。
ジョジョに体温があがり、危機は脱したようです。
建国記念の日に生まれたオスの子は"ケン"とか"ケンちゃん"
多くの女性スタッフからは"ケンケン"と呼ばれるようになりました。
2月23日、ミルクを飲む"ケンちゃん"。もう目が明いてます。
3月12日、縫いぐるみのトラ君と遊ぶ"ケンちゃん"。
ずいぶんしっかりしてきました。
でもまだ夜間は哺育器の中です。
3枚目の写真と同じに見えますが、中の段ボール箱の大きさと
設定温度から順調に成長していることが判ります。
このころマスコミの取材も何件か受けました。
世の中にあまり知られていないインドライオンの子が生まれ
人がミルクをあげて育てていることが珍しかったのかもしれません。
絶滅危惧種のインドライオンを知ってもらう良い機会と思い
可愛い盛りの様子を取材してもらいました。
このころのラージャーいや"ケン"の目の色は・・・?
通常の飼育作業に加え、授乳やら排泄物の世話に、
また遊び盛りの子ライオンの相手と
早朝から夜遅くまで忙しい毎日。
手は引っ搔き傷だらけでしたが楽しい日々でした。
(Yesterday Once More 田島)