更新日:2020.06.03フサオマキザルの赤ちゃんを救え!③
更新日:2020.06.03
フサオマキザルの赤ちゃんを救え!③
治療後と現在・・・
さて、お母さんへの返還です。
せっかく元気になった赤ちゃんに、ちゃんとフサオマキザルとして生きてもらいたいと思い、お母さんの母性に委ねることにしました。
慌ただしい夜だったので、写真はないのですが...群れの寝室の床暖房の上に赤ちゃんをそっと置きました。元気よく鳴いていましたが、他の仲間は様子を見に来るものの、お母さんはなかなか来ません。私たちが長く観察をすることは、お母さんにとってのストレスになると思い、その日は早々に観察をやめて、お母さんがやってきてくれることを祈りました。
そして、次の日の朝、お母さんは無事に赤ちゃんを背負い、ちゃんと授乳している様子を観察することができました!
さて、現在はというと...
こんなにしっかり背中にしがみついています。そして、君は誰?!という個体が背負っていたりします。この個体、お母さんではないのです。やっぱりお母さんが面倒を見なくなったのかって?いえいえ、フサオマキザルは、群れのみんなで子育てをします。その中で、お母さんと近しい個体が背負って面倒を見ることもあります。また、若い個体はそうして子育てを学んでいくのです。つまり、お母さんは、この個体に赤ちゃんを任せています。赤ちゃんが群れの社会の一員になれたってことです! !やっとちょっと安心できました。
大丈夫、ちゃんとお母さんだって面倒見ていますよ!
生まれてすぐに波乱万丈、紆余曲折、いろいろありましたが、元気にこれからもすくすく大きくなってほしいと思います。ぜひ、みなさんもこの赤ちゃんを応援してあげてくださいね!
(飼育展示係 山田)