更新日:2024.11.21飼料班のおしごと⑥
更新日:2024.11.21
飼料班のおしごと⑥
おひさしぶりです。
飼料班のおしごと紹介パート6です。
今回は、飼料班らしくエサの話です。
動物園では、青果類や肉類、牧草のほかに、加工品である煮干しを使うことがあります。
野毛山動物園では、おもにチンパンジーやフサオマキザルといった雑食動物に与えています。
先ほど例として挙げた2種の動物たちには毎日少量の煮干しを用意しているのですが...
↑の写真、じつは中身に違いがあるのですが...分かりますかね?
分かりやすいようにズームしてみましょう。
こちらはフサオマキザルに用意した煮干しです。
続いてこちらは、チンパンジーに用意した煮干し。
お気づきになった人はいるでしょうか?
じつは、チンパンジーに用意している煮干しは必ず頭を取り除いてあげています。
証拠写真はこちら↓
煮干しを食べたことのある方はご存じかもしれませんが、煮干しの頭には苦みがあります。
チンパンジーは、この苦みが好きではないらしく...
以前は頭付きで煮干しを与えていたのですが、頭だけを残して寝床のワラの下などに隠していたそうです...
そこで、当時の担当者から「煮干しの頭を取り除いてほしい」との依頼があり、このようなかたちになりました。
チンパンジーはさまざまな種類のエサを食べていますが、
煮干しの頭だけはどうしてもお気に召さなかったようです...
ちなみに取った頭はフサオマキザルのエサになったりしています。
こういった動物たちの好き嫌いに応じるのも飼料班のおしごとです。
本当は好き嫌いがないのが一番いいのですが...
流浪の動物園職員 飼料担当 矢澤