野毛山動物園公式サイト

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更新日:2024.12.01

オーストラリアガマグチヨタカが野毛山動物園に仲間入り~ガマグチヨタカって?編

 野毛山動物園の新しい動物が仲間入りしました。その名もオーストラリアガマグチヨタカ。さて、どんな動物でしょう。その答えは名前がすべてを物語っています。

まずは「オーストラリア」から。ヨタカの仲間は広くアジアに生息しており、日本にも夏鳥として飛来します。宮沢賢治の小説にも登場しますね。野毛山動物園のヨタカはオーストラリアに住んでいる種です。

 次に「ガマグチ」。餌を食べる時、まさに「がま口」のような大きな口を開けることから。野生では飛びながら蛾などを捕食するようです。虫取り網を振っているようなイメージでしょうか。動物園では、ピンセットで餌を頭上に掲げると大きな口を上に向けて開けてくれます。担当者はそこにポトッと落とすだけ。

給餌.jpg

 お腹がいっぱいになるともう口は開けません。なんともわかりやすい便利な習性です。

 そして最後に「ヨタカ」。漢字では「夜鷹」と書き(鷹の仲間ではありませんが)、夜行性で、日中は寝ていることが多いです。明るいところで寝るので、天敵に見つからないよう、木に成りすます擬態をします。写真は、職員がオーストラリアで撮った野生の個体です。木になじんでいます。

野生inケアンズ.jpeg

 安心できる場所だと天敵はいないと判断するのか擬態はしません。オスのゼンザイは堂々と肝が据わっているようで、擬態姿を見たことはありませんが、メスのコハクはやや繊細なようです。1枚目がゼンザイ、2枚目が擬態中のコハクです。

ゼンザイ.jpeg

コハク.jpg

 なるべく静かに、とこちらが緊張してしまします。早く慣れてほしい反面、この種の特徴の一つでもある擬態を皆様にもご覧いただきたい、と矛盾した気持ちを抱えている今日この頃です。どんな動物か知っていただくことができたので、次回は搬入当日の様子をご紹介します。(はんざわ)