更新日:2021.11.30レッサーパンダ展示場リニューアルオープン!
レッサーパンダ展示場リニューアルオープン!
みなさんこんにちは。
11月2日、改修工事を終えたレッサーパンダ展示場が無事公開を迎えました。そして、あっという間に1か月が経とうとしています。
公開当日は平日にも関わらず、また翌日は祝日であったこともあり、早速たくさんのお客様がお越しくださいました。その後も「楽しみにしていました」「ケンケンとイチゴに久しぶりに会えて嬉しい」などのお言葉を頂く日々が続きました。皆様、本当にありがとうございます。
さて、"レッサーパンダ展示場リニューアルオープン"は、公式HPやSNS等を利用し、散々うたってきた文句ですが、ブログでは、これまでに紹介しきれていない工事の経過や展示場の見どころをしばらくの間、少しずつ紹介していきたいと思います。
まずは、
<Before>
<After>
いかがでしょうか?一見でも、随分と渡り木が増えたとお分かり頂けると思います。
横の面積は広げられない中で、樹上性のレッサーパンダのために縦の空間を有効利用できるように考えられたデザインです。
この数々の渡り木にもちゃんとこだわりがあります。
高齢の賢健(ケンケン・15歳)と、今はまだ活発ですがいずれは老いていくイチゴ(9歳)の2頭のために、「安全第一!」が合言葉でした。(若い個体を飼育するなら、運動を促すための多少アグレッシブな箇所があっても良かったのでしょうが...)
まずは、
・幅
これは、JAZA(日本動物園水族館協会)の示したレッサーパンダの飼育のためのガイドラインに沿って、最低25cmを確保しました。また、上面はフラットに。これで、滑って足を踏み外すことも防げます。
・傾斜
高齢個体でも登れない、降りられないということがないよう、急過ぎない角度で設置してもらいました。
・溝、キズ
これは滑り止めです。レッサーパンダは爪をひっかけて木に登るので、渡り木にも溝やキズを付けることにより、いざという時でも爪が引っ掛かりやすくなります。
そして、これらの渡り木のおよそ半分は、園内の整備で伐採された樹木を利用しています。これも、資源の有効利用です!
自然に生えていた木は、真っすぐではありません。切り出した木の幹をチェーンソーで縦半分に割る作業は、プロの職人さんでもとても大変だったそうです。
また、生木の丸太は重いので、耐荷重を考慮し、展示場の上部は平板を加工し使用することになりました。
そんなこんなで組まれた渡り木。
イチゴはもちろんのこと余裕。賢健も時々ですが、上までお散歩に行っています。見ているこちらがちょっとドキドキしてしまいますが...
(上の段を歩く賢健)
2頭とも日によっていろいろな行動を見せてくれています。
※お知らせ※
12月5日まで、レッサーパンダ展示場前でパネル展も行っています。
野毛山レッサーパンダ年表、頑張って作りました!そのほか、ぜひ知っていただきたい大事なことも詰め込んでいます。
冬は元気なレッサーパンダに、ぜひ会いに来てくださいね!
飼育展示係 永井