更新日:2022.07.27キリンたちのおニュー
キリンたちのおニュー
早過ぎる夏の訪れに、日本の蒸し暑い夏が苦手なキリンたち...
夏バテしないか心配です...
さて、あっと言う間に7月も後半となってしまいましたが、
昨年度から始めたキリンたちのおニューを報告します。
まずは、すでにSNSなどでも紹介されていますが、野毛山の棟梁こと、
爬虫類担当が作成してくれた新しいフィーダーが続々と仲間入りしました。
寝室に設置したこれらのフィーダーはいくつかの段に分かれています。
これまでに寝室に複数のフィーダーが付いているのですが、場所がいくらあっても足りない...ということで、
1か所で段の数だけフィーダーを付けたことになるという場所を取らない設計なんです。
しかも底に穴が開いていて、キリンたちが使うたびに、
下に転がり落ちていく仕組みになっているセルフ自動給餌器となっています!!
(キリンたちにとっては食べにくいですが、できるだけゆっくりと長い時間をかけて、
舌を動かして食べてほしいのです)
そして、こんなものも導入しました。
自動給餌器との合わせ技!
タイマーを設定し、担当者が掃除などでそばにいることができない時でも給餌できるようになっています。
(何度も言います、長く時間をかけて、少しずつ、舌をたくさん動かして食べてほしいのです)
これをさらに複数設置したら...ニヤニヤ...もっと時間をかけてもらえる...ということで、
1日の多くを過ごす寝室はフィーダー三昧になっています(次は展示場にも...とたくらんでいます。)
そして、トレーニングでも昨年度からおニューな取り組みを始めています。
「そら」を筆頭に、採血や削蹄、体重測定などのトレーニングを行っていますが、
これまでは早期発見や予防的な処置が大きな目的でした。
一大事が起きないように、その芽を日々摘んでいくようなイメージです。
今年2月に10歳になった「そら」ですが、この先、年齢を重ねれば、
どんなに適切な管理をしていたとしても年齢による体の不調は出てくることが予想されます。
将来、獣医による適切な処置を行えること、必要な飼育管理ができるようにすることが今からできる、
動物たちへの贈り物だと思っています。
という決心のもと...トレーニングを重ね...昨年度末に、静脈注射と筋肉注射による投薬の想定トレーニングが完了しました。
筋肉注射のトレーニングでは、太ももに竹串を当てられることが意外と苦手だった「そら」でしたが、
体重から想定した投薬量(トーニングでは生理食塩水)を注射することができました。
トレーニングマスターの「そら」で得たトレーニング方法や経験は、
「モミジ」やシマウマの「ココロ」や「ラッキー」のトレーニングに活かしていきたいと思います。
獣医さんがちょっぴり苦手な「モミジ」も頑張っています!
今年度も新しいメニューに取り組んでいます。今後も良いご報告できるように頑張っていきますので、
トレーニング中に動物たちが園路にお尻を向けてしまいますが、ご理解をよろしくお願いいたします
(夏は動物たちもやる気が出ないようで、グダグダな日もあります...)。
(飼育展示係 落合)