野毛山動物園公式サイト

twitter facebook youtube
やってきたヒナたちの写真

更新日:2022.07.26やってきたヒナたち

更新日:2022.07.26

やってきたヒナたち

 最近の動物園の病院には、鳥のヒナたちがたくさんやってきています。

621日から鳥インフルエンザの警戒レベルが下がり、傷病鳥獣の鳥類の受け入れが再開しました。

再開するとすぐに、鳥のヒナを保護された方から連絡が相次いできました。

ほぼ毎日のペースで何らかの連絡がありました。

鳥類は春ごろから7月くらいまで繁殖や子育てをします。

受け入れ再開した6月はというと、鳥のヒナはだいたい巣立ちの練習をしている時期です。

病院には羽がほぼ生えそろい、もう少しで巣立ちの時期だろうというヒナが巣から落下して保護されたり、

親が数日帰って来なくなってしまったヒナが保護されたりしていました・・・。

もちろんケガをしていて保護されたヒナもいます。

保護されてやってきたヒナたちは、まだ自力でエサを食べられない状態がほとんどです。

 ツバメのヒナ

(巣が壊れて落下したツバメのヒナ)

シジュウカラのヒナ

(親鳥が帰らなくなって置き去りにされたシジュウカラのヒナ)

どうお世話しているかというと・・・

まだ羽が生えそろっていないヒナは、だいたい30分おきくらいにエサをあげます。

エサは鳥の種類によって若干違いますが、大体はミルワームやコオロギを与えています。

からだが小さいのに、そんなにたくさんあげなくてはいけないの?と疑問に思うかもしれません。

実はヒナが食べたものはあまり消化されずに、すぐに糞として出てきます。

そのため、こまめに与える必要があります。

口を開けるシジュウカラのヒナ

(口を開けてエサを催促するシジュウカラのヒナ)

徐々に羽が生えそろい、巣立ちの時期をむかえて、だんだん自力で食べられるようになります。

たまに自力で食べられるにも関わらず、口を開けて催促してくるヒナもいますが・・・。

そして、成鳥へと成長したら、自然に戻します。

それまでは、しばらくお世話していきます。

スズメのヒナ

(巣立ち練習中のスズメのヒナ)

ムクドリのヒナ

(もう少しで巣立つムクドリのヒナ)

 

最後に、

ほとんどの羽が生えそろっているヒナが道端に落ちているところを発見した場合は、

発見してもそのままにしてあげてください。

巣立ちの練習中の可能性があり、親鳥が近くにいてヒナを見守っていることが多いため、

そっと見守ってください。

道路や危険な場所にいた場合には、近くの茂みや道の端などに移動してあげてください。

万が一ケガをしている場合などで弱っているときは、お近くの傷病受け入れ可能な施設にご相談してください。

(都道府県によって対応が異なる場合があります。)

 

(鳥のヒナの成長スピードに驚きを隠せない傷病担当より)