更新日:2022.12.31保護された様々なタヌキ
保護された様々なタヌキ
今回はタイトルの通り、今年保護されたタヌキについて紹介します。
主にタヌキが保護された理由は...
疥癬症という病気、親がいなくなってしまった迷子のタヌキ、交通事故などによるケガでやってきます。
今年の4月から12月までの間で保護されたタヌキは全部で14頭でした。
そのうち半分以上が疥癬症によるものでした。
ちなみに疥癬症とはヒゼンダニにより、皮膚が鎧のような見た目になり、
毛が抜けてしまい体温調節などができず衰弱する重篤な病気です。
疥癬症による保護は秋ごろから増えはじめて、春ごろまで続きます。
治療をすれば治る病気ではありますが、症状の進行具合にもより、
衰弱しすぎてしまったタヌキはなかなか回復することが難しくなります。
そのため、疥癬症により保護されたタヌキの半分以上が今年は治療をしても手遅れで助けられませんでした。
もちろん体力が回復して、野生復帰できたタヌキもいます。
↓疥癬症のタヌキ
続いて、ケガをしていて保護されたタヌキについて、
10月12日と14日に獣医師さんが骨折してしまったタヌキ1頭をブログで紹介しています。
そのタヌキは無事にケガが良くなり、放野することができています。
そのほかのケガをしたタヌキについては交通事故と思われるケガをしていて、
すでに重症で獣医師さんたちが最善を尽くして治療をしてくれましたが救えませんでした。
↓ブログに登場した骨折したタヌキ
最後に子ダヌキについては、
鳴いていたけど親が現れなかったり、うずくまって弱っていたりなどで保護されてきました。
今年は連れてこられてすぐは弱っている様子でしたが、
威嚇する元気はあるタヌキがほとんどでした。
ミルクを与えてみると、自力で飲んで徐々に元気になっていきました。
また、体が大きくなるにつれてミルクだけでなく、肉やフルーツなども食べられるようになり、すくすく育っていきました。
↓肉を食べる子ダヌキ
そして、野生復帰に向けて社会性をもってもらうために、
疥癬症やケガが治ったタヌキと一緒の部屋で生活させました。
無事に元気に育って、放野もできました。
↓他の子ダヌキとの共同生活
子ダヌキの保護については、親を待っている場合もあるため、
1頭でいるから連れてくるのではなく、その場から離れてしばらくそのままにしておいてください。
親が人を警戒して、近くで様子をうかがっている可能性もあります。
子ダヌキだけでなく、他のタヌキや動物にも当てはまりますが、
明らかにぐったりしている場合や、ケガをしていて衰弱している場合はご相談ください。
(雪が苦手な傷病担当より)