更新日:2018.04.15つかみの技をご覧あれ!
更新日:2018.04.15
つかみの技をご覧あれ!
レッサーパンダは食事の際にリンゴや竹の枝を片手でつかむことができますが、これはサルの仲間以外ではとても珍しい行動なのです。
サルの仲間は親指とその他の指が向かい合っているため簡単にものをつかめますが、指が同じ方向を向いている動物にとっては至難の業です。
写真のようにレッサーパンダの指は5本とも同じ方向を向いているため、ものをつかむときは5本の指を折り曲げて手首との間にものを挟みます。レッサーパンダは手首にある種子骨の一部が突き出しているため、はさんだものをしっかり支えることができます。
下の写真の矢印の部分の骨が種子骨です。
レッサーパンダに比べると目に触れる機会は少ないと思いますが、実はオグロワラビーも片手で物をつかむことができます。ちなみにレッサーパンダのような種子骨の突起はありません。
ワラビーの指をよく見てみましょう!横一列ではなく放射状に広がっていることがわかります。
指を曲げた形をみると、内側の中心へ向かって閉じているのがわかります。周囲から包み込むように指が動くためうまく物がつかめるのです。カンガルーの仲間は主に後肢で移動するので、前肢はものをつかむ機能が発達したのだと思います。ワラビーを観察するときは手の使い方にも注目してみてくださいね!