更新日:2019.11.21ホオアカトキのお引越し
更新日:2019.11.21
ホオアカトキのお引越し
ちょっと強面のイメージに見られがちなこの鳥をご存じですか?
ホオアカトキというトキの仲間で、トルコやモロッコなどに生息する絶滅が危惧されている稀少種です。バードケージで、2羽のホオアカトキを飼育しています。
少し前の話になってしまいましたが、実は10月上旬に個体が入れ替わっていました。今まで飼育していた雌2羽を横浜市繁殖センターにいる雌2羽と交換し、同センターで繁殖に貢献しもらうことになったからです。
鳥の輸送には、良く段ボール箱が利用されます。
今回も動物園で餌としていつも購入しているリンゴ箱に、通気用の穴を開けて、繁殖センターへ連れて行きました。
さて、繁殖センターから代わりに入園してきた2羽は、いずれもメスで人工育雛と言って、飼育員に育てられた個体です。通常、移動してきたばかりだと、緊張して餌を食べなかったり、はじっこでじっとしていたりするものですが。。。
その日のうちに、掃除や給餌に入ると「ごはん、くれますか?」と言わんばかりに近づいてくるでは、ありませんか!!
おまけに他のショウジョウトキやシロトキのことは、気にする様子もなく、パクパク餌をたべていました。人工で育てられ人に慣れているとは聞いていましたが、こんなにも早く馴染めると思いませんでした。繁殖センターの飼育ケージは、非公開施設で日頃多くの人の目に触れたり大きい声をかけられたりすることもなく、とても静かで落ち着いた環境で育ってきたので、野毛山動物園で生活していけるかと不安に思っていましたが、全くそんな心配は要りませんでした。
2羽ともまだ4歳なので、将来また繁殖対象個体として、繁殖センターに戻ることもあるかもしれませんが、新しいバードケージの仲間として元気に過ごして欲しいと思っています。
(飼育展示係 尾崎)