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メダカの殖やし方の写真

更新日:2015.07.02メダカの殖やし方

更新日:2015.07.02

メダカの殖やし方

先日雨の中渓流釣りに行き、夕方最後の最後にでかいのをかけたはいいけれど、2~3回の首振りでルアーを外されてしまい、独り河原で大声で吠えてしまいました。周りに誰もいなかったので良かったです。皆様いかがお過ごしでしょうか。

前回に続いてお魚ネタです。野毛山動物園のタナゴ舎ではミヤコタナゴのほかに、ミナミメダカ(いわゆる一般のメダカです)やホトケドジョウなどを飼育しています。いずれも野生下ではとても数が減っています。皆さんメダカならどこでもいるじゃないのと思われるかも知れません。ですがメダカは本来地域ごとに固有の遺伝子を持っているので、無計画な放流やヒメダカなどが捨てられることで遺伝子汚染が起きているんです。そこで野毛山動物園では横浜在来のメダカを保存している横浜めだかの会より横浜メダカを寄贈していただき、展示を行うことで普及啓発を行っています。

前置きが長くなりましたが、このメダカを殖やすのがなかなか骨なんです。卵や稚魚を成体のメダカが食べてしまうんですね。ですから普通は水草などに産んだ卵を水草ごと他の水槽に移すわけです。



でもってひと工夫。釣りの玉浮きにウィローモスという水草をくくり付け・・・。



メダカの展示水槽に浮かべてみました。



すると卵が取れることは取れるのですが、数が少なかったんです。多分産むそばから食べてしまうんでしょうね。そこでいろいろ調べると、メダカの卵は丈夫で少しくらい触っても大丈夫だということが分かりました。それではと・・・。



お腹から卵をぶら下げているメダカを網で捕まえ、手を濡らして冷やしてから優しくつかみ、卵をつまみとって・・・。



ウィローモス にくっつけて、孵化用水槽に移すようにしました。



この方法でようやく繁殖が軌道に乗り、今では20匹ほどの稚魚が誕生しています。食べられないサイズまで成長した個体から展示水槽に移していますので、小さなメダカを展示水槽で探してみてください。