更新日:2015.05.20動物病院の住人たち
更新日:2015.05.20
動物病院の住人たち
春は、出会いと別れの季節。
動物園では、人と人だけでなく動物と人も出会いの春が訪れます。
この度、4月から担当することになった動物病院の動物たち。
動物園には、非公開の施設である動物病院があります。園内にいる治療中?入院中の動物はもちろんのこと、傷病鳥獣として持ち込まれた動物たちがここで暮らしています。
例えばこちらのウミネコ。
非常に綺麗な顔をしている個体です。
ケガで飛ぶことができないので野生復帰は不可能ですが、動物園での生活にもすっかり慣れて暮らしています。
好きな餌はイワシ。
こちらの部屋のツバメは、昨年保護されてきた個体。今年の暖かい季節に野生に帰る予定です。
こちらのヒヨドリは、以前行っていた傷病鳥獣ガイドで活躍してくれていた個体です。
なんとも色っぽいポーズをしていますが…こちらのハクビシンは疥癬症という寄生虫感染で保護されました。
現在は毛も生え、元気になっています。
傷病鳥獣保護とは、怪我をして傷ついている日本の野生動物たちを保護し、再び野生に戻るお手伝いをする仕事です。
その動物の多くは一般の方々から持ち込まれた、ケガをしていたり弱った状態の動物です。ですが中には、巣から飛ぶ練習をしていて地面に落ちてしまったヒナを迷子だと思ったり、元気な状態のヒナ等を誤って保護してしまい親と離れ離れにしてしまうことがあります。これは、誤認保護とよばれています。
これから一年間、どんな動物たちが病院にやってくるのでしょうか。
たくさんの出会いが楽しみな反面、私たちの身近なところに住んでいる野生動物が安心して暮らせる社会で欲しいなあと強く思っています。
(ヒナで保護されて大きくなったシジュウカラ)
普段なかなか皆様の目に触れる機会のない、動物園での傷病鳥獣保護活動。
こういった場で皆様にご紹介していけたらいいな、と思っています。
よろしくね。
飼育展示係 矢口茜